注:ファイナルクレスト関連のギャグショートショートです。
ゲームの仕様とは必ずしも内容が一致しませんが
その点は御容赦ください。






閑話休題





ようやく神の手のクレストを手に入れた百花繚乱組は
次に向かう海底神殿での戦いに備えてアミラールの宿屋でしばしの休息をとっていた。



ユーリ「ええと。あれと、これと。
    ああ、やはりあれも買ってくればよかった」

シシィ「だぁいじょうぶよ、ユーリ。
    足りないものがあったら現地調達すればいいわ」

フィル「そのへんの虚弱そうなパーティーを襲って取り上げる、って手もあるしな」

ユーリ「・・・・・・・・。やっぱり買いにいってきます」

影丸 「いってらっしゃーい」

シシィ「真面目ねえ。ゆっくり休んでおいた方がいいと思うんだけど」

フィル「まあ、性分なんだろ。
    お。このベッド、スプリングがきいてるな」

シシィ「やぁだ、フィルったら♪」

フィル「スプリングがきいてる、っていっただけだろ?
    ・・・・・・・スキだな、シシィは」

シシィ&フィル(くすくすくす)


影丸 「・・・・あのう〜〜〜。お邪魔ならボクも散歩にいこうか?」

シシィ「邪魔なんかじゃなくってよ〜〜?」

フィル「まん中に入れてやるよ」

影丸 「い、いいよっ!! わああっ!!
    助けてーっ! アニー〜〜〜〜ッ」


・・・「ゴホン」

フィル「ん?」

シシィ「あら、クニーじゃないの。いつからいたの?」

クニー「ノックしただろ? 返事がないから何かと思えば・・・・」

影丸 「あ、もしかして、ボクの短剣、持ってきてくれたの?」

クニー「ああ。ほら」

影丸 「わあーっ。ありがとう!」

フィル「おー。いいな。オレもそろそろ新しいの、欲しいな」

クニー「金さえ出せばいつでもつくるぞ」

フィル「金じゃなく、熟練度が足りないんだよ」

クニー「・・・・そもそも計画性がないからそういうことになるんだ」

シシィ「失礼ねっ! ちゃんと計画立ててるわよっ!」

クニー「立てた計画がまずかったら立ててないのと同じだろ?」

シシィ「きーーーっ!」

フィル「おいおい・・・・。喧嘩すんなよ、仲間だろ」

シシィ「一度も一緒に戦ってないんだもん。仲間なんて実感、ないわよ!」

クニー「・・・・そのわりにいろいろ聞いてくるくせに」

シシィ「うるさいわねっ!」

影丸 「あー、それならさ、いっそたまにはトレードしてみない?」

フィル「? 誰と」

影丸 「ボクとクニー。
    PAどうしでないとまずいだろうから、さ。ね? へへへ」

全員の心の声(こいつはアニーといっしょになりたいだけだな)


クニー(どうせここまで来たんだし、
    一度くらいアニーに恩をうっておくのも悪くないか・・・・)
   「オレはどっちでもいいよ」

影丸 「わーい!」

シシィ「ちょ、ちょっと、影丸っ!
    なによ、あれ。すっとんで行っちゃったわ」

フィル「あ〜〜、いいなぁ。美人姉妹3人に囲まれて・・・・」

シシィ「・・・・何か言った?」

フィル「いや?なにも? ははは」

クニー「フィルとトレードするならドリスだから、
    3人に囲まれる、ってのは無理だな。
    でもまあ、傍からみるほどいいものでもないが・・・・」

フィル「・・・・そうなのか?」

クニー「あ〜〜〜。いろいろと」

フィル「ほ〜〜〜(意味ありげなうなずき)」



ユーリ「ただいま〜〜」

シシィ「あ、おかえり〜〜♪ ねえ、わたしの化粧品も買ってきてくれた?」

ユーリ「あ、はい。この間、ほしいっていってたの、ありましたよ」

シシィ「わぁーい、ありがとう」

ユーリ「あれ? クニーさん?」

クニー「邪魔してるよ」

フィル「実はな・・・・(かくかくしかじか)」

ユーリ「あー、なるほど。
    ・・・・だけど、次回は衣装がえするんじゃなかったでしたっけ」

フィル「あ!!」

シシィ「しょうがないわねえ。このさい、クニーに着てもらいましょ」

(ゴソゴソ)

クニー「・・・・。なんだ、これは」

シシィ「次回の衣装(にっこり)」

フィル「お。似合うじゃんか」

クニー「・・・・・仮装大会・・・・・?」

フィル「ま、そんなとこだ。ははは。
    別にオレがこの衣装を着たかったから、ってわけじゃないぞ?」

クニー(・・・・こんなことばかりやってるから弱いんだな)

ユーリ「あーーーーーっ!!!」

シシィ「きゃっ! 急に大きな声、出さないでよ、ユーリ」

ユーリ「それどこじゃありません!!」

フィル「なんだ?」

ユーリ「影丸さん、空気のクレスト持ってましたっけ?!」

フィル「・・・・・あ、もってるのオレだ」

ユーリ「あ、でもクニーさんも持ってませんね? なら平気かな」

クニー「いや、海底から上がってくるのは簡単だからなくてもいいが」

シシィ「・・・・潜る時もってないとどうなるの?」

クニー「・・・・溺れ死ぬかもな、アニーのところに着く前に」

フィル「落ち着いて言うなーーーーーっ!」

クニー「いや、連絡とって向こうから呼んでもらえば一瞬でパーティーに合流できる。
    オレだってそれで帰るつもりだったんだし」

シシィ「なあんだ。焦っちゃったわ」

ユーリ「でも・・・・影丸さん、アニーさんを驚かすために、とかって
    こっそり行こうとしたりしないでしょう・・・・ね?」


全員 「・・・・・・・・・・・・」











・・・・さて、影丸は無事に海底神殿で愛しのアニーと会えたでしょうか。









2003,9,6
(いちおうBlue Apple 三周年記念プレゼント・・・・どこが?)